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バンの行動がどうもしっくりこないので、自分なりに推測・補完(妄想)してみた。

末尾に本誌ネタバレありますのでご注意を(行間は離してあります)



本編や外伝を読む限り、エレイン死後のバンは結構フラフラしていてよくわからないので、ざっと年表にまとめてみることにしました。誰かがもうすでに作ってるかもしれないけれど、そこは気にしない。

~バン年表~
43年前(0歳)  バン誕生。孤児? 被虐待児?
?年前(?歳)  バンデッドとして駆け出し。ジバゴと行動を共にする。※『セブンデイズ』参照
?年前(?歳)  ジバゴに裏切られる。ジバゴ蒸発。※『セブンデイズ』参照

20年前(23歳) 妖精王の森でエレインと出会う。
           7日間過ごし、魔神の急襲のさなか、死別。アンデッドへ。
           妖精の森の種を植えてから、投獄。

 (4年間獄中生活、33回死刑が執行されるも生き延びる)

16年前(27歳) メリオダスと出会う。七つの大罪入団
12年前(31歳) エジンバラの吸血鬼
11年前(32歳) ぬいぐるみ強奪事件※『七つの願い』参照

10年前(33歳) ザラトラス聖騎士長殺害。七つの大罪離散

 (5年間行動不明)

 5年前(38歳) 聖騎士ジュドに捕えられバステ監獄へ。神器を失う。
 0年前(43歳) バステでメリオダスと再会。
           死者の都で、エレインやキングとの再会。
           女神族の角笛を欲しがる。
           メリオダスと対決。
           七つの大罪から離脱。新生・妖精王の森へ。


この流れを前提に、私が気になるのは「バンがエレインの復活を考えるようになったのはいつごろか」という点です。
女神族の角笛への執着や、メリオダスとの戦いを見るに、バンはエレインの復活のために生きてるっていうのがすごく強調されてますよね。
順当に考えれば、死者の都でエレインの魂と再会できたこと、最後の言葉を伝えられたことから、彼女の復活を願うようになったという流れなのでしょうが、妖精王の森焼失から20年の間に彼がエレインに復活を試みるタイミングはなかったのか、についてちょっと考えたい。



仮説1.エレインの死の直後から
 これはちょっと却下したい。
 外伝やOVAを見る限り、妖精王の森の種を植えてから投獄されるまであまり長い時間があいているとは思えない。本編でも16年前メリオダスが迎えに来た際にバンは4年間投獄されてる様子なので、少なくとも森焼失から1年以内に投獄されていると考えていいでしょう。しかも裁判での無抵抗な(諦めきった?)様子から、自首もしくは限りなく自首に近い形で捕縛されている。さらにメリオダスに七つの大罪に誘われた時の受け答えを見るに、この時点でバンはエレインの復活なんて考えもしていない、彼女の死による虚しさに浸っている感じがしますね。

(余談ですが、バンはメリオダスが「誘ってくれた」ことに非常にこだわって、かつ彼を慕っていますけれど、大罪メンバーの人選って国王ですよね。メリオダス自身に求められたわけじゃないってバンが知ったらショックだろうな……。正直なところ、バンがメリオダスを慕っているのは作中でも伝わるのですが、メリオダスからバンへの友情があまり私に届いてこなくてバンさん報われてないような)

 33回死刑を受けても死なないから、彼女にも会えない。この世に未練なんてなーんにもない、って時に面白い奴(メリオダス)が自分を必要としてくれた。果てのない人生に見えた光に飛びついた。そんな状態だったのかな。



仮説2.七つの大罪時代~ザラトラス聖騎士長殺害
 バン曰く、「年中イベント目白押しで気は紛れた」けれど「ふと我に返って孤独を感じる」時期ですね。
 仮説1よりは、エレイン復活の考えを抱くタイミングとしてありえそうな気はします。エジンバラの吸血鬼事件のように、人外の敵と戦うこともあったでしょうし、「死者の復活」という考えをバンに植え付ける敵や事件もあったんじゃないでしょうか。ヘンディみたいに死者使役ができる敵とかね。
 ここで気になるのは、仮にバンがこのタイミングでエレイン復活を夢想するようになったとして、実際の行動に出られたのかどうか。あと、バンが種を植えた妖精王の森のことも気になりますね。ある妖精が「バンが数年おきに血を与えに来てた」って語りますが、大罪時代にバンは妖精王の森に訪れることが出来たのか。
 国王直属とはいえ、もとをただせば大罪人なわけで、おいそれと国の外に出たりできたのかな~と。下手したらキングがついてきちゃいそうだし。
 エレイン復活の考えを抱いたとして、この時代は活動の自由がなくてバンはどこかで苛立ってたのかもしれない。その八つ当たりに、ぬいぐるみ集めとか仲間の体力奪ったりとかバカなことしてたのかしら、なんて。



仮説3.七つの大罪離散~聖騎士ジュドに捕縛
 本編ではこの期間のバンの行動が一番語られてませんね。ばっちょ先生はバンの過去についてまた描く機会があるとおっしゃってたので、エレインと出会う前の彼についても知りたいですが、この時期の彼についても描いてもらえたらうれしいなと密かに想ってたりします。
 仮説2の時点でエレイン復活の着想を得たバンが、実質的に活動できる、一番自由だった期間はここじゃないのかなと。もしくは、この期間、仲間を失くし再び宙ぶらりんになってしまったバンが、エレインの復活を考えるようになったのかもしれません。それから、この期間なら妖精王の森にも足を運べたしね。
 元バンデットですから、裏社会に潜って、エレイン復活の方法を探してたりして。女神族の角笛のこともこの時代に知ったとしたら、王国に収められた宝物なのに王国を追われてしまった自分では近づくことも出来ない、なんて落ち込んだかもしれない。そういうことを繰り返していくうちに、また虚しさや自己嫌悪にとらわれて、「生きてる実感、苦痛が欲しい」なんてM的な発想でジュドに捕まった……とか?
 で、そろそろジュドの相手に飽きてきたころにメリオダスの噂を聞いて、脱獄。キング探しに立ち寄った死者の都でエレインと再会し、「いつか必ずお前を奪う」と約束する。

 と言う風な、長い長い助走期間、ないしは迷走期間を経てのことなら、本編中のバンのエレイン復活への執着も説明がつく、かも、しれません。あまり自信がないけれど。


 個人的に、バンは機転は回るけど長期的なビジョンは描けないタイプだと思っています。生まれてからずっと一日一日を生きるので必死だっただろうし。
 愛情欠乏症で自我が確立されていないから、精神的にも脆そう。彼の気まぐれな性格や人からものを奪うことに何のためらいも感じない、割には手に入れたものへの執着が薄いのもそのせいかしらと。
 そんなバンに「意志の力」で体現される魔力が身についたのは、ひとえに魔力の源である意志が「生存本能」に寄っていたからで、だからこそ彼は「強奪」なんてえげつない能力を手に入れることができたのかもしれません。
 一方でノベライズ『セブンデイズ』で描かれる青年バンのまっすぐなこと……。あれはエレイン視点で描かれたバンなので、バンそのものとはズレていて当然とも思えますけれど。ジバゴのことも彼なりの精一杯の強がりだったら……切なくて、かわいいな。
 バンにとって、エレインの傍にいるときだけは、生存を脅かされない、奪う必要もない、愛されずに育った未熟な23歳の青年でいられた……と考えるとますますエレインの死で別たれた二人が悲しい。
 うううう、ばちょ先生お願い早く二人を幸せにしてください。


 以下、今週号について(珍しく本誌を買ってしまった)









 もういいかな?








 ジェリコと一緒に盗賊都市に潜入って……
 今更かーい!!!!
 いや、そんな展開だとは予想はついてましたけれど、そしてジバゴが出てくるんだろうけれど。
 国を追われてからジェドに捕まるまでの5年間、一体何していたんですか、バンさん。行動が遅い!本腰入れるのが遅い!!いくら不老不死だからって時間間隔ゆるすぎ!!!
 メリオダス殺しにかかった時の次くらいに、バンさんにイラッとした。そういう完璧じゃないアナタが好きですけれど。そしてエレインより先にバンの過去に触れそうな勢いのジェリコに嫉妬(笑)
 それから本誌未登場?なのかな?のエスカノールはさておいて、大罪メンバーで唯一見つかっていないバンさんの神器の話もそろそろ取り扱ってくださるんでしょうか。
 単行本派なのになんてタイミングで本誌を見てしまったんだ……来週が気になるじゃないか……!
2015/09/03(木) 七つの大罪雑談 COM(0)
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