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頭の体操も兼ねて、作品にもならないような小ネタを置いていきます。
無事に作品として形になったものはサクサク消していく予定。

【恋したくなるお題(配布)】様より「キスの詰め合わせ」お題です。

<キスの詰め合わせ>
1.始まりの合図のキス
2.言葉を封じるキス
3.目を逸らした隙にキス 2016/1/14済
4.キスがその答え 2016/1/24済
5.君からのキス 2016/1/23済
6.指切りの代わりにキス 2016/1/3済
7.温度差のあるキス
8.通信終了後の携帯にキス 2016/1/22済
9.キスの前にお願い一つ 2016/1/27済
10.薬指にキス 2017/1/7済
番外1.キスとキスの合間に(微エロなお題) 2015/12/31済
番外2.不意打ちなキス(無邪気な君へのお題) 2016/1/10済
番外3.痛む場所にキスを(嫉妬まじりの恋のお題)

ノリと勢いだけで書きます。誤字脱字なんて気にしない。特に記載がない限りはバンエレです。



1.始まりの合図のキス



 そのキスは、いつもとは何かが違った。



 始まりの合図のキス



 バンの吐息が触れ、唇が重なり、ため息と共に離れる。数え切れないほど交わした儀式の変化は、長さだろうか。いつもより、1秒の10分の1ほどでもあったかもしれない。それとも、熱の高さだったろうか。唇を撫でた息に含まれた、湿り気の濃度だったろうか。触れ合った唇が離れる間際、名残を惜しむように圧が加えられた気もした。
「バン?」
 何かが違う。掴みどころのない違和感に、エレインは焦れた。ベッドに仰向けに倒れたまま、まっすぐ見上げた先には彼の顔がある。目尻も、鼻先も、口の端まで、どこもかしこも尖った彼の面立ちで、垂れた眉と紅い瞳だけがエレインの前でやわらかだった。そんな彼に、いつだって胸を騒がせられる。ただ今夜は、エレインを映す瞳の色が違って見えた。
「エレイン……」
 紅い、紅い、ルビーの瞳。その奥で、光るものがある。ちりちりと、火花を散らして、燃えている。彼の瞳の炎に、釘づけになるエレインの頬に、バンが触れた。ピリリと、走るのは小さな稲妻。肌が粟立ち、彼が触れた場所だけ逆毛だった。
 乾いた、大きな手のひらが、頬から首へ、鎖骨へ、仰向けではほとんどないに等しい、彼女の胸の凹凸へ下がる。肌の上、服の上から触れられているのに、エレインの肌の下は激しくざわついていた。
 バンに触れられたことがない彼女の胸。今夜、彼はそこに触れた。
 いつもと違う、理由はこれだ。
 彼が触れているその場所の、服の下に隠したものに、バンは触れたいのだとエレインは気づいた。彼の考えは読まなかった。彼のいつもと違うそのキスから、彼の心が流れ込んでいた。
 いつか、こんな日が。
 覚悟も、不安も、期待もあった。バンが男で、エレインが女である以上、恋の小船がたどりつく自然な岸辺だと思った。だから、怖くはない。むしろ、焦れた。
 エレインは、自分の胸に置かれたバンの手に自分の手を重ねた。少し力を込めただけで、エレインの鼓動の速さはバンに伝わるだろう。奪われることを、望む彼女の感情が叫んでいる。かすかな手の震えより、その感情だけを受け取って欲しかった。
 バンの顔が下りてくる。まっすぐ唇に向かうのではなく脇にそれ、エレインの左耳に付け根にキスをひとつ。反対側に渡って、右の顎にもうひとつ。そして左の鎖骨のくぼみに、注がれたキスと吐息がエレインの全身にさざ波を立てさせる。たまらず、エレインはほうっと息を吐いた。
 まるで蛹だ。
 エレインという表面の輪郭は変わらないのに、内側か溶けていく。バンの口に合うように、体の中が作り変えられていく。たった三度の、唇にも触れないキスだけで。
 バンの顔が再びエレインの正面に戻ってくる。ルビーの瞳は、紅々と燃えていた。エレインが欲しいと、飛び掛らんばかりの欲を抑えながらも呻っている。
 まるで狩りだ。
 純粋な欲望に晒されて、エレインは今、捕食されることを待ち望む。あのキスは、狩りの始まる合図だった。
 悩ましい沈黙は、バンからのキスで終わりを告げる。その夜、二人の皮膚と皮膚が境目をなくした。



(私の中の)バンさんが我慢の限界にきたようです。
BGM:The Birthday「シャチ」
 シャチの狩りみたいな 純粋な欲望 さらけ出してさ ここで踊ろうぜ
 感情だけが全て 残るのは野性 逆毛を立てて ここで踊ろうぜ

 んんんん、チ○ユウスケ最高。
2016/1/29 Ban × Elain by hirune wahiko
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