単行本派ですが、我慢できませんでした。
マガジンの別ジャンルで活動している友人(本誌派&私がバンエレにハマっていると知ってる)からの、アピールに負けました。
友人のを読ませてもらってのことなので、ちゃんとした感想は17巻以降、単行本が出てからにしようと思いますが、メモも兼ねた雑記と思ってくだされば。
ジバゴとバンの関係を見て真っ先に抱いたのは「ランスロットは愛されて育ちそうだな」という安心感です。今回でバンの生い立ちが判明するまで、彼のことを孤児もしくは被虐待児だと思っていましたので(どうやら後者のようですね)、親の愛を知らない彼が父親になった時どうなるのかが一番の心配事でした。
そりゃエレインもいるし、良識的なキングも身近にいるでしょうけれど、妖精族と人間の子育てが同じとは限らないし……。まあ、ルイジとエレンへの対応から子どもには優しいのかな、と自分を安心させたり。
今回で、ジバゴがバンにとっての「理想の父親」像であるなら、バンはジバゴにしてもらったこと(眠るときに守ってもらう、頭を撫でて抱きしめてもらう)をランスロットにしてあげられるわけで、とてもほっとしました。
それから、ジバゴとのことで、バンにとってエレインの存在がどういうものなのか、またひとつ見えた気がします(勘違いだったらどうしよう)
バンはおそらく「他人にとっての一番の存在になる」経験がなかっただろうなと。あんな親だし、ジバゴですら実の息子を選んだし。バンにとって、それは恨んだり憎んだりすることではなく「当たり前」なのかと思うと切ないですね。ジバゴの一番にはなれなくても、彼はバンに「愛される」ことを教えてくれたわけです。ジバゴがいなければ、バンは頭にかざされた手が殴る以外の目的を持ってることすら知らなかったでしょう。
新生妖精王の森についてきたキングに、バンは「俺の世話を焼く暇があったらディアンヌの元に帰れ」と言っています。あれは二人をくっつけようっていう意図以上に、「俺より大事なものがあるだろう。それは当たり前のことだから迷うな、遠慮もいらない」というバンの意思表明のように今なら思えます。
そこでエレインですよ。
エレインは、自分の命をなげうってバンを助けました。自分の命は誰にだって一番大切なものなのに。
彼女のこの行為で、バンは自分が「エレインにとって一番の存在」であると否応なく実感したはずです。ジバゴですら与えてくれなかった、「この世の誰よりも愛されている」感覚を彼女はくれたことになります。
そりゃ、一生の女になりますわ。
無償の愛を知ること、恋をすること、恋した人を喪うこと、それが同時に起こってしまったなんてつくづく残酷。
そうなるとますますジュリコの恋路は厳しくなりますね(苦笑)
自分の命よりバンが大事、とバンに納得してもらわなければエレインと同じ土俵にすら立てないわけですから……。
ジバゴとのことも、細かいことは作品に落しこんでいけたらいいな。
しかし単行本になるのは年末……いや年明けか……遠い……
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