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さて。
風邪ひいてる間、原作読み直してました。
ヘンディ倒したあたりでちょっと一息ついてます。
もう何度も読んだはずですが、読み直すたびにまたひとつ、ふたつと気になるところ、わかったことが増えてきて楽しいですね。新しい発見とは別に、何回読んでも同じ場所で同じツッコミを入れたくなる箇所もあります。
そういう意味で一番お気に入りのシーンは、バイゼルの喧嘩祭りで聖騎士の襲撃を受けたあと、早朝にキングとバンが鍛錬してる場面。
キングの増殖による攻撃を華麗にかわすバン。最後の一振りもキングに向けて蹴り上げ、「殺す気で来い」と発破をかけます。イライラ気味のバンに、キングはペースを崩さず尋ねます。
「殺せない君をどうやって?」
ココ!
バンの背中に神器刺さってる! 二本も!!
あんなカッコよくよけてたのに刺さってる!!!
どーしても笑っちゃうんだなぁ、ここ(笑)
後のゴウセル対ディアンヌで、同じような攻撃をディアンヌがめちゃくちゃシンプルな動きで避けてるものだから、余計にバンの華麗な動き(でも刺さってる)に笑っちゃう。
ゴウセルのハーリットよりキングの増殖のほうが手数は多いだろうから(軌道も自在に変えられるしね)、単純に比較しちゃいけないんでしょうけれど、よく似たシーンなだけにどうしてもね(笑)
ジェリコの攻撃を避けるの「めんどくさい」って言ってたし、しょっちゅう敵に上半身ミンチにされてるし、バンさん避けるの下手なんですね……。私はいつか物語中にバンの仲の生命の泉の効力が解けて、バンが不死身じゃない元の人間に戻る日を期待してるのですが、不死身の恩恵うしなったバンさんが敵の攻撃避け損ねて死なれても困るので複雑です。
ここまでは何度見ても笑っちゃう場面の話ですが、ここからは何度見てもイラッとする場面の話をしたいと思います。そう、バンが女神族にそそのかされてメリオダスを殺すくだりです。
最高の親友と最愛の恋人を天秤にかけさせられて、バンが恋人を選ぶことはまぁしょうがない。エレインへの一途な想いというのが、バンというキャラクターの根幹をなしているわけですから。納得がいかないのはそこにいたる経緯で、まさにホークの言葉が正しくて、「得体の知れない角笛の言葉をなぜ信じられるのか」。
バンの答えは「これがエレインが生き返る唯一の方法かもしれないから」でした。なら私は聞きたい。
あなたは今までエレインを生き返らせようと四方八方手を尽くしたの?
今回の件がもし、バンがエレインのためにできることをすべてやって、でもどれもが無駄足で、諦めと絶望に押しつぶされそうな中でもたらされた光明だというのなら、同情もできるんです。でもしてないよね? 角笛を前に「んなウマイ話があるかっての」と本人も言ってる。大罪時代は任務や仲間のおかげで気が紛れたとも。
メリオダスの説得で二人の決着は延期され、ヘンディを倒したあとはバンが大罪を離脱することで話はうやむやになりました。この間、メリオダスとバンは表面上はいつもどおり振舞いますが、キングには違和感を気づかれていたようです。
そしてバンは、新しい妖精王の森にエレインに会いにいって、彼女を生き返らせる方法を探しに出ます。つまりバンはメリオダスと決着を付ける、彼を殺すことから逃げたわけです。うん、そりゃそうだ。
この一連の流れを読み返すたびに、バンって行き当たりばったりに行動してて、長期的視野ってものがない人なんだなと痛感します。
私は以前書いた記事「バンの動向」で、バンがエレイン復活を考えるようになったのは、大罪時代もしくは離散後からメリオダスとの再会までのどこかではないか、と考えていました。でもきっと違うんですね。
少なくとも、大罪時代の彼は任務で気を紛らわせていた、つまりエレインを忘れようとしていた。けれども忘れきれず、折々に彼女を思い出し、癒されない孤独を噛みしめていたのでしょう。離散後の行動はまだ明らかになっていませんが、死者の都のことを知らなかったり、知ったとたんにやっきになってルイジとエレンから立ち入る方法を聞きだそうとしていたことを踏まえるに、潜伏中も特に行動を起こしていなかったように思われます。
そこからの、死者の都での再会とあのセリフ。
あの言葉をエレインが受け取ってくれた瞬間、バンはエレイン復活にとらわれたようだと私は考えを改めました。
そんな彼が最初におもいついたのが、王国の宝である角笛を使って、女神族と交渉すること。そのためには王国を救って、国王に恩を売らなきゃいけない。エリザベス救助にも便乗。あげくにメリオダスを殺しかける。
なんて行き当たりばったりの自己中なんでしょ。
困ったことに、私はそんな彼が嫌いになれないんですよね~。
理由のひとつが団長に身体狩り(フィジカルハント)を使わなかったことかな。アレつかってたら確実に殺せただろうに。加えて単行本12巻87話20ページの2コマ目のあの表情。
私には、彼が今から自分がやろうとしていることをすごく怖がっているように見えました。バンはエレイン復活の妄執に狂ったわけではない。ホークの言葉の正しさも、エレインが喜ばないこともわかっている。でも止められないのは、20年間彼女を放置してきた罪悪感でしょうか。だからこその「殺してくれ」なんでしょうか。
最高のダチを殺そうとしたことを擁護する気はありませんが、愛しさをこめて、馬鹿な子だなぁと思ってしまいます。
このあたりのことは、いつか作品にまとめられたら……。ただ実はこうやってまとめて書き出しちゃうと、それでスッキリしちゃって話にしたい欲求が減るという(苦笑)書き出すことで頭の中が整理することもあるので、複雑ですね。
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