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頭の体操も兼ねて、作品にもならないような小ネタを置いていきます。
無事に作品として形になったものはサクサク消していく予定。

【恋したくなるお題(配布)】様より「キスの詰め合わせ」お題です。

<キスの詰め合わせ>
1.始まりの合図のキス
2.言葉を封じるキス
3.目を逸らした隙にキス 2016/1/14済
4.キスがその答え
5.君からのキス 2016/1/23済
6.指切りの代わりにキス 2016/1/3済
7.温度差のあるキス
8.通信終了後の携帯にキス 2016/1/22済
9.キスの前にお願い一つ
10.薬指にキス 2017/1/7済
番外1.キスとキスの合間に(微エロなお題) 2015/12/31済
番外2.不意打ちなキス(無邪気な君へのお題) 2016/1/10済
番外3.痛む場所にキスを(嫉妬まじりの恋のお題)

ノリと勢いだけで書きます。誤字脱字なんて気にしない。特に記載がない限りはバンエレです。



4.キスがその答え



 「これならどう?」
 キス待ち顔にも気づかないわからず屋に、エレインは自分からキスをした。



 キスがその答え



 ウサギみたいにまんまるなバンの目に、してやったりのエレインは溜飲を下げた。けれどすぐに彼のほうから降りてきた唇に、息が止まる。してやったつもりがやりかえされて、暴れまわる心臓に胸を突き破られそうになりながら、エレインはこのまま時が止まってしまえばいいと願った。
「これで正しいか?」
 相変わらず、野暮な彼にムードもへったくれもない。熟れたコケモモよりも赤い顔のままで、エレインはきゅっと眉を寄せた。
「正解なんて知らないわ」
 するのも、されるのも、バンが初めてだったから。こんなはしたないことを本当は口にするのも恥ずかしかったけれど、このくらい明け透けでないと、鈍い彼にはわからないのだと学習したから。
 自分にできる精一杯の気持ちを伝えて、羞恥が限界値を越えたエレインは顔を伏せる。けれど、すぐに彼の大きな手にすくいあげられて上を向かされる。大好きな、彼の顔がすぐそばにあった。
「なら、これで正解ってことにしようぜ。俺らのさ」
 私たちの正解。やっぱり恋の情緒なんてカケラもないけれど、バンが口にすると不思議と素敵に聞こえてくる。頬の熱はちっとも引かないまま、エレインは微笑んだ。
 ニッと笑い返したバンが近づく。またキスをされるのだと気づいて、エレインはあわてた。
「言ってほしいことがあるの?」
「へ? 何?」
 片眉を上げて、怪訝そうなバンにぽそぽそと耳打ちをする。
「そんなんでいいのか?」
「もうっ、それが大事なんじゃない」
「好きだぜ、エレイン」
「ムードがない!」
「注文ばっかだなぁ」

 手を繋いだ。
 抱きしめあった。
 指を絡めて、背中を撫でて、肩にとびついて、鼻筋をこすり合わせて。
 二人は、二人きりの森で、二人だけの正解を重ねていく。

 「お前は生きろ……!」
 炎のなか、バンから託された杯を握ってエレインは思う。だからこれも正解なのだ。二人の、ではなくエレインひとりの正解であることが哀しいけれど。すぐ傍で、肩を切り裂かれ、力なく地に倒れた彼を見る。視界すら霞んで、大好きな彼の顔もよくわからない。
 恨むかしら。憎むかしら。
 でも先にこの答えを導いたのはバンの方よ。俺はいいからお前が飲めと、勝手な答えに杯を押し返したのはバンが先よ。
 エレインは杯を傾けた。澄んだ水を、飲み込まないように口に含む。最後の力を尽くして、彼に向かった。彼女の答えを届けるために。



永遠の刹那直後くらいをイメージ
2016/1/24 Ban × Elain by hirune wahiko
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